倒錯の夏
第15章 四日目・8月9日 若獣の陰謀
「奥さん、ちょっと休んだほうがいいよ」
直樹が優しく言う。しかし、声変わりして数年しか経っていない低い声にはあからさまに不釣合いの台詞だった。
少年がどう装うと、思春期特有のギラギラした汗臭い欲望は言葉の端々から滲み出ている。
美津子は少年の気をねっとりと肌に感じながらも、朦朧とした意識の元で何の反応も返せないでいた。
ただ、両手を膝について、細く柔らかい両肩を上下させて浅速い呼吸を繰り返すのが精一杯だった。
「しょうあねえなぁ、ホラ、肩貸してやるから」
直樹は表面だけめんどくさそうに言うと、半袖の右腕を人妻の身体に回した。
べちょっ、と微かに音をさせて、少年の肌と女の肌が、汗で濡れた薄い綿布を隔てて触れ合った。
中学生が腕を引き寄せると、熟女特有のしっとり柔らかい身体は、少年の身体に、意外にもすんなりしなだれかかってきた。直樹はその素直な反応への僅かな驚きと、感動を感じていた。
”これだよ・・・の、熟れたオンナの身体・・・ああ~~、いいニオイ。やわらけえ。・・・たまんねぇ。何度嗅いでも、いっくらいじくっても物足りねえ!!”
大柄な若獣は、捲れあがったスポーツショーツと、汗で透けた白Tシャツで覆われた女体を抱え、いそいそと小道の脇の林の中に入っていった。
「この辺がいいかな」
直樹が選んだのは小道から30メートルばかりも林の中の、落ち葉で覆われた低い、平らな岩だった。運んできた美津子を、そこに座らせる。
「奥さん、汗びっしょりだね」
美津子と少年の体液を限界まで吸い切った白い布は、その下の熟れた肌と下着に張り付き、色と輪郭をなまめかしく浮き上がらせている。
直樹は、人妻の格好を、ニヤけた目線で舐めながら続けた。
「喉、渇いたでしょ?それじゃ脱水状態になっちゃうよ。俺、部活レスリングだから、練習中、脱水で倒れちゃう奴よく見てるから詳しいんだ」
少年はやけに饒舌だった。暗い木立のお陰で、やや意識が立ち直りかけてきた美津子には少年の仕切ったような言葉は耳障りだったが、口を開く気にはなれなかった。
「ほら、これ飲みなよ」
少年はいつのまにか、持参した水筒の中身を紙コップに注いで美津子の目の前に差し出した。
「水は多めに摂っ方がいいよ。」
その時ばかりは、嫌悪と恐怖の対象であった筈の中学生の顔がすこし眩しく美津子の眼に映った。コップを受け取り、中のスポーツドリンクに2、3口をつけると、あとは身体が自ずから欲した。
1杯目、2杯目、3杯目までを一気に飲み干し、4杯目を口にする頃には、気分は大分落ち着いてきた。
「あ、ありがとう・・・」
やっとそれだけ言うと、美津子はひんやりとした岩の上で、大きい溜息をひとつ、ついた。
「あ~、よかった。」
直樹は言いつつ、美津子の隣に座る。その距離はわずかに10cm程度しかない。
「ど~なっちゃうかと思ったよ。だってさ、奥さんの隣歩いてたら、急に泣き出すじゃん?」
中学生は構わず喋りつづけ、人妻を言葉の渦に巻き込む。
「その前からおかしかったんだよな~、だって、奥さん、歩くの急に速くなったり、遅くなったりするんだもん。どうしたの?もう、あん時から調子、おかしかったんでしょ?」
「・・・・・・・・」
美津子には、当時自分の心と身体に起こっていた真の変化を少年に告げることは当然不可能だった。そして、黙りこくったままコップの中の白い液体を見つめつづけた。
その時、再び新しい変化が、彼女の中に起こった。
鼓動が激しくなり、腰から胸にかけて、身体の中を熱みがじわじわと這い登り始める。それは、脊髄を浸潤し、女の脳幹を犯し始めた。
軽い耳鳴りと、眩しさ。美津子は思わず右手で左胸を押さえた。しかし、彼女の心臓はそんなことでは御しきれなかった。
少年は傍らの、熱を持ち始めた女体を冷静に観察しながら、喋りつづける。
その様子は、消化液の詰まった罠に嵌った美味そうな虫が、熟れ頃まで柔らかくなるのを待つ、食虫植物のそれを髣髴とさせる。
消化液はドリンクに混入させた”特製カクテル”。しかし、狡猾で性欲に飢えた中学生には、”植物”よりも”肉食獣”という形容があてはまっている。
イコール、罠に嵌った人妻の行く末は簡単に想像できる。生きたままフレッシュな肉を貪られ、踏みつけられ、この世でもっとも崇高な命を奪われる、ということだ。
しかも、未熟なオスが成熟したメスに実行する。
これを人間社会に当てはめて実行するとどうなるか・・・?少年はまさに、実験を開始したばかりだった。
「で、近寄ってみると、汗びっしょりじゃん。・・・・・で、な~んかこう、奥さんの体の動き、すごく、な~んか、いやら・・しい、し~・・」
美津子の顔を覗き込むように様子を伺う直樹。熟女の、やわらかく光る唇が開いて、喘いだ。
”そろそろ、イケる・・。”
「奥さん、おシリなんか、こう・・・プリッ、プリッ、って揺すっちゃってさ・・・」
美津子は両手で両肩を抱いて小さくなり、急激な変化に必死に抗っていた。
故に、硬い岩肌に体重によって押し付けられ、いやらしい形にひしゃげている豊満な尻肉は、少年の横で無防備に曝け出されていた。
「奥さんの・・・・おシリが・・そう、ちょうどこのへんが・・・こう、プリッ、てね・・・」
直樹は左手いっぱいに、美津子の左の尻肉をギュッ、と掴んだ。
瞬間、女体がビクン!!と飛び跳ね、反動で岩の下の枯葉の上にうつぶせに落ちる。スポーツショーツは思い切り捲くれ上がり、巨大な尻タブがふたつ露わになっていた。
布地が食い込み、ふっくらと張りのある双球のあいだと太腿の付け根に出来た綺麗な三角形の透き間には、少年の欲望を直接刺激する縦線がしっかりと浮き出ていた。
「そうそう、このおシリ。」
直樹はうつぶせの美津子を素早くまたぐと、彼女の腰にどっかりと体重をのせて座った。
「あっ、や・・あっ!!や・・・め、て!!」
美津子の筋力では、腰にのしかかる中学生を振り倒すのは度台無理なことであった。力なくバタつく脚を押さえられ、完全に沈黙させられる女体。
「これこれ。このおシリ、好きなんだぁ~~」
直樹は言いつつ、上半身を熟女の尻に覆い被せた。鼻先を太腿の隙間に差し込み、汗ばんだ女の局所に密着させた口で深呼吸を繰り返す。
「い・・っ!いやぁぁっ!!!こ、の、変態!あ、んた、ちゅうがくせ、いなのにぃぃっ・・!!」
ぶはぁ~と尻にうずめていた顔を上げる直樹。
「だからなんなんだよ!その中学生に犯されて、イキまくらされてたのは奥さんだろっ!!」
「・・・・・・・・!!!」
「ほらほら!!今もこんなに濡らしちゃってさぁ!!変態はどっちだよぉ!!!」
少年の指が熟女の尻に食い込んだ布地をズらした。
「あっ!!」
不覚にも、気の入った艶声を人妻は発してしまっていた。じゅくじゅくに濡らしてしまっていた女唇は、少年の指をすんなりと彼女の胎内に侵入させていた。
そこは、まだ入り口に過ぎなかったが、熟女の全身はあまりにも甘美過ぎる感覚に不意に襲われ、軽いケイレンを起こした。
しかし、その軽く小刻みな震えは、人妻の恐怖心や貞操感覚にヒビを入れるには十分すぎた。
少年は、指先で熟女の快感を煽り、振動を繰り返させることによってヒビを大きくし、強固な壁をも粉々にしかかっていた。
さらに、一刻一刻吸収される薬物によって、時間が経てば経つほど、女は嫌が応にも快感のバイブレーションの振幅を拡大させ、波長を短くする。
すなわち、直樹の技量を持ってしても、今の美津子を攻略するのはいとも簡単なことであった。
コメント
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コメント (1)
これ懐かしいですね。
もっと続きがあって旦那視点でSEX中の奥さんと対面するシーンまで作者が書いていましたが、その後すぐにサイトごと消滅してしまいました。
あとこの作品とほぼ同じ文章表現の作品に「体験告白、嬲り犯される心」があります。
この作品の方が古いオリジナルで「体験告白、嬲り犯される心」の方がパクリの盗作です。