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蒼きハイエナたちの時代 I

―― 蒼きハイエナたちの時代 40~44 ――

その日の放課後、4人は例の視聴覚教室に集まった。
この教室はほとんど使われることのない教室で、なおかつ、人通りの少ない位置にあり、まさに「最適」の場所だった。
教壇の前辺りの席にまばらに座って待っていると、しばらくしておばさん教師・北村光枝がやってきた。
光枝は後ろを振り返りながら入室すると、自ら内鍵を締めた。
憔悴しきった表情だった。

「司令塔」の木山にいざなわれるままに教卓を前にして立った光枝。
母親のような年の女を、しかも教師を、性の玩具として欲望のままにもてあそぼうとしている自分たちの破天荒さに、各々身震いするほどの興奮を覚えていた。
熟れきったカラダつきのただのおばさん先生は、不安げな表情で所在なげにたたずんでいた。
「じゃあ、とりあえず、先生に質問しようよ、なんでもいいからさー」
教壇の端に立った木山が呼びかけた。
「質問、そーだなー、うーん……先生はー、ダンナさんと、今でもセックスするんですかー」
口火を切ったのは下野だった。困惑した表情の光枝。
「先生、パスはなしですよ」
木山が意地悪そうに言う。光枝は二重まぶたの優美な瞳をキョロキョロさせて、困っていた。
「ほらぁ、ほらぁ」
木山が急かす。
「しない……ことはないです……」
蚊の鳴くような声が光枝の口から漏れた。
「何? え? 『します』ってはっきり言いなよ」
木山がイライラしながら言った。
「次!」
村島が続いた。
「オナニー……ってしますか?」
色白の光枝は、少女のように顔を赤らめた。
「ほら、ほら、てきぱきと」と木山。
「しません……」
光枝は躊躇しながら答えた。
「えぇ? なんか、今の『間』って、おっかしいよ、絶対してるよ、オナニー、でしょ?」
木山がからかうと、光枝は「本当、本当よ」と半ばムキになった。
続いて「生徒を男として見たことある?」と谷原が質問した。
光枝は即座に「ないです」と答えた。皆、期待通りの答えが返ってこなくて不満げだった。
再び下野が質問。
「これまでの男性経験は何人?」
これには、やや間があって、「主人だけです」と光枝は答えた。
「なんかつまんねえーよ、そういう答え」
下野が机から身を乗り出して言った。
「それは違うよ、先生。昨日、俺と下野にチンポ入れられたじゃん」
木山がわざと卑わいな表現で言った。
光枝は、教卓の両角をつかんだままうつむいた。
「しかもさ、中出し」
木山は光枝に近寄ると、耳元でつぶやいた。化粧品の匂いが香った。
昼休み、抜け駆けして、光枝に3発もぶち込んでやったということを他の3人に隠していた木山は、誰よりも光枝に近いことを自負していた。

村島は、まるで、憧れのおばさん先生が授業中、男子生徒から卑わいな質問を投げかけられて立ち往生しているかのような錯覚にとらわれていた。
しかし、シチュエーションが「授業中」ではないだけで、残りはすべて現実だった。
昨日見た、北村光枝のまぶしいほどに熟れた白く豊満な裸。それが、目の前の清楚なスーツ姿の教師然とした光枝の姿とダブった。
村島は、机の下で勃起している股間を揉みながら光枝を眺めた。
そんなことは、したくても授業中ではできないこと。今初めて、4人で光枝を独占できたからこその行為だった。

木山が光枝について、事細かに質問した。
「先生の年は?」
「48です……」
「家族構成は?」
「主人と、子供が2人よ……」
「どっちも男?」
「そう……」
「年は?」
「22歳と17歳……」
「学年は?」
「大学生と高校3年です……」
皆、興奮した。息子、しかも、自分たちより年上の息子がいるということが、妙な背徳感をもたらした。
文字通り、母親のような熟女をいたぶっていることが生々しく実感された。
どうでもいいようなことでも聞いていくと、光枝という人物の輪郭が浮き彫りになっていった。
出身県は千葉県、ある国立大学の教育学部を卒業、25歳で結婚、趣味は手芸、華道、料理、高校時代までテニス部で活躍、大学生の息子は一人暮らしをしていて、商社マンの夫と次男との3人暮らしであること等々……。

村島は教壇で質問に答える光枝を凝視しながら、いつの間にかチンポをつかみ出し、しごいていた。
ふと見ると、下野も谷原も同じことをしていた。お互い目を合わせて笑った。
それに気づいた木山が、「何、やってんだか。オナってんじゃねーよ」とおどけた。
「なんか、授業中、オナってるみたいだよ」
「コーフンするよなー」
「先生にやらしい質問してたら立っちゃった」
「そーゆーのもいいな」
木山はうなづきながら教壇から降り、最前列の席に座った。
「オナニータイムっつーことで」
木山も半立ちのチンポをしごき始めた。

光枝は、皆から全身が見える位置に立たされた。
その姿態を見ながら、4人がオナニーをするという具合である。
光枝にはどんな情けない内容の指示も拒む権利などなかった。
デジカメで撮られた、あのおぞましい映像が脳裏に焼き付いて離れなかったろう。
4人のギラギラした熱い視線が、おばさん教師・光枝の熟れきったカラダじゅうに注がれた。

彼らは、おばさん教師・北村光枝を視姦した。
年甲斐もなく恥じらい、うつむく色白の丸顔といい、ふっくら盛り上がった胸、程良く肉づきのいい腹部、大きく張り出した腰、パンストに包まれたむっちりしたふくらはぎ……。
裸とはまた違ったいやらしさがあった。
ただの視姦なら、授業中、いつもやってきた。しかし、勃起したチンポを剥き出しにして、堂々としごきながらの視姦は、筆舌に尽くせぬほど格別のものだった。
彼らにとって、これまでで一番充実したオナニーといえた。
「先生……板書して……」
木山がチンポの先から透明な蜜をしたたらせながらうめいた。
「何を……」
光枝は怪訝な顔をした。
「うん……『熟女教師』って書いて……」
躊躇しながらも光枝は黒板のほうを向いた。
彼らの視線は、オバケスイカのような尻に注がれた。
そして、むっちり太いふくらはぎ、キュッと締まった足首にかけて、それは、行ったり来たりした。
光枝はチョークをつまむと、力無い草書で「熟女教師」と書いた。
「だめだよー、ちゃんとハッキリ、楷書で書いて」
木山が注文をつけた。光枝は言われた通りにした。
学校の黒板に女教諭が書いた「熟女教師」の文字。
それだけと言えばそれだけなのだが、彼らは、その非日常的なシーンに更に興奮した。
「今度は、『北村光枝のむちむちボディ』って書いて」と木山。光枝は震える手で書いた。
熟れた尻をギラギラした8つの目で犯されながら。

その時だった。
教室の戸がガチャガチャと音をたてた。誰かが開けようとしていた。

教室の戸は、鍵によって外側から開けられた。
社会科教師の山名だった。
すらっとした長身で爽やかな印象の青年教師・山名は、キョトンとした表情で立っていた。
「使ってましたか?」
山名は、教壇の上の先輩教諭に話しかけた。
「い、いえ……あの……そういうことじゃ……」。
光枝はしどろもどろになった。
すかさず木山が「俺らがあまりに成績悪いから、補習受けてたんです」と機転を効かせた。
「あっそう」
山名は頬を人差し指でかきながら言った。
「あの、パソコン入れるスペースの寸法計りたいんですけど」
その視聴覚教室は、近々、数台のパソコンが設置される予定になっていたが、山名は、その管理責任者となっていたようだった。
「いいですよ、どうぞ」
光枝は安堵の表情を浮かべて、頼もしき青年教諭を招き入れた。

木山らはすっかり白けてしまった。
山名は全く予期せぬ来訪者だった。
光枝は慌てて黒板の文字を消すと、教壇を降りた。
山名は何も知らぬ風で、メジャーを壁の隅に当てて、何やら思案顔だった。
光枝は、つまらなさそうな木山の顔を一瞥した後、「先生、それじゃ、これで失礼しますので」と山名に言った。
「いいんですか、すみません……なんだか邪魔しちゃいましたね……」
山名は振り返って言った。

「先生、続きは、あさって。場所はまた指定する」
帰途についた光枝に木山は携帯電話で伝えた。
翌日は祭日で学校は休みだったので、“再試合”は明後日まで延びたのだった。

2日連続でスカを食わされた形となった村島と谷原。
特に村島は、ずっと射精を我慢してきていたために、イライラが爆発しそうだった。
帰宅したものの夕食をとらずに自分の部屋にこもった。
ベッドにあおむけになって、あれこれ考えた。
いいところまでいって、なんでうまくいかないんだ。木山と下野だけどうしていい思いができるんだ。
ひょっとして、あさってから先生は学校に来なくなって、結局、自分は先生とセックスできなくなるんじゃないか。
いろんな思いが頭を駆けめぐった。

村島は衝動的に携帯電話を握った。生徒手帳に控えておいた光枝の携帯電話の番号をダイヤルした。
しばらくして光枝が電話に出た。
「はい、もしもし」
柔らかな声が耳に響いた。
「あの……僕……む、村島ですけど」
一瞬の沈黙の後、光枝は「あぁ、はい」と答えた。
「あの……先生、明日、学校に、来ない?」
村島は欲望に突き動かされるままに言葉を継いだ。
「えっ? 明日は、休みだけど……」
光枝は完全にうろたえている。
「休みだけど……来てよ」
村島はドキドキしながら言葉を絞り出した。
「ええ……でも……」
「明日は、僕一人だけだから」
村島は甘えたような口調になった。
「えっ?」
光枝は、どうやら家人がそばにいるらしく、ぎこちない話しぶりだった。
「木山や下野とか、来ないよ……僕だけ……」
村島は声を震わせながら言った。
「来なきゃ、デジカメ画像、ばらす……」
村島は“最後通告”を行った。
「わかりました」
光枝はやけに冷めた声で返事を返した。

村島は汗ばんだ手でつかんでいた携帯電話を放り投げると、立ち上がり、ガッツポーズを決めた。
そして何度も何度もガッツポーズを繰り返した。
鏡に映った自分の顔は、情けなくなるほど、嬉しそうな表情をしていた。

 

 

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