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主婦売春が日常の町

「もしもし、こちら×××市観光案内所です。あっ、はい、『生活ふれあい支援』をご希望ですね?」

ふれあい、という言葉を付けておけば大抵のことは穏便に済む、のだろうか。
売春という言葉を露骨に使うわけにもいかないので今はこうしてオブラートに包んだネーミングで通っている。
市民たちによる有志の観光案内所で売春斡旋を行っている事実を誰もが知りながら、半ば公然のものとして看過されているのだ。
市長を含めて地元出身の議員がほとんどを占めているために、地域の事情というものを阻む者はいない。

「おばあちゃーん、お客さんだけど、誰に紹介すればいい?」
「磯崎さんところの嫁でいいんじゃないかい。身重だけどサ」
「使用中だってさー」
「じゃあ岬さんところに回してやりな。あそこは子供がまた増えたせいで家計が苦しいってサ」

孫娘はくるくるとスマホの電話帳を繰り、岬千帆にラインで連絡を回したのであった。

千帆のスマホに着信音が響いた。
3男4女という大家族を支えるには主婦の働きがどうしても必要になる。

「マリン、お母さん身体売りに行ってくるから、弟たちの面倒見ておいてー」

はーい、という声が台所から返ってくる。
12歳になる長女は近頃ずいぶんと立派になり、千帆も安心して売春へ出ることができる。
夕食の支度もなかばに自転車に跨って、股を開くために人妻が走ってゆく。

外部の客は、出産費用が必要な汐里のような家庭、千帆のような貧困の家庭へ、優先的に割り振られるようになっており、ありがたくもひっきりなしに客が入る。
代金の数割は例の観光案内所が受け取っているが、その他のデートや追加プレイなどは売春婦の懐へ直に入る。
それだけに貧乏子沢山の千帆は必死だ。

「追加料金払ってくれたらどんなプレイでもOKよ。お母さん…いやいや、私がんばっちゃうんだから」

そう囁いても、ほとんどの客はなんとなく遠慮をするのだが、一部には例外もいる。
ここぞとばかりに性癖を発散し、特殊プレイに臨む者たちもいた。
縛り上げられたこともあった。小便を飲まされたこともあった。ネット上に裸を公開されたこともあった。とかく普通では行えないようなハードなことを強いる。
そればかりか、ヤクザ風の男に当たった時には乳首にピアスを付けられてしまったことすらもあった。
これには旦那も子供たちも見て驚いたが、それ相応の金を握っていたので納得する他ない。そういうふうに暮らしているのだ。

「あだだ、あだだだだ、」

この日の客はほとんどレイプのようにして千帆を犯した。
背後から挿入したまま、後ろ髪を鷲掴みにして、首が折れそうなくらい反り返らせて腰を叩きつけている。
細君のこの無残な姿を旦那が見たらどう思うのだろうか。

「あー、あー、うあっ、あぐっ、お客さん、激しっ、」

三十代半ばの若さが残る熟れた肉体。Fカップの豊満なバストの先でピアスがぷるんぷるんと躍る。
ひょっとしたら、この客がハードコアへ及んだのは乳首ピアスを見て誤解したせいもあるのかもしれない。
しこたま中に出された後はケツを蹴り飛ばされ、顔には唾を吐かれ、乳房は踏みつぶされて母乳がほとばしった。
今晩、旦那と愛し合う身体だというのに、幼子に吸わせるおっぱいだというのに、この仕打ちはさすがに千帆もこたえたのであった。

 

「ただい…ま…」

まるっきり強姦魔に襲われてきたような風体で帰ってきた千帆に、旦那も子供たちも驚いた。
さすがにこの日は運が悪かったとしか言いようがない。千円札数枚を握りしめたまま玄関先でしばし座り込んだ。

「だ、だ、大丈夫かい千帆」
「これくらいへーきへーき。ハードコアはともかく、チンコ自体は大きくって気持ちよかったから」

旦那より圧倒的に逞しいあの雄の香りを思い出すと、少しばかり呆けた顔になる。
髪に残ったぷるぷるのザーメンをちゅるんと吸って微笑んでみたが、それでも疲労の色は隠せなかった。

「というわけで、マリンにも手伝ってもらいます」
「うーん、さすがにまだ早いと思うけどなぁ」
「でもこのままだと私のマンコが擦り切れて無くなっちゃうわ」

渋る旦那と、推す千帆。
間に挟まれたマリンの寝顔を二人で覗き込んだが、まだまだ幼さが抜け切れていないように思える。
発達の良い子は少しずつ胸も膨らみ始めて親戚のおじさんとセックスもしたりするようだが、マリンの胸は平たいままだし、男根を受け入れるほどの腰つきをしていない。

「フェラだけだったら私が教え込めばなんとかなるから」
「どうやって教えるのさ。俺はさすがにちょっと御免だぞ」
「釣具店のおじさんいるでしょ。あの人なら安心できるし常連さんだから相談してみる」
「うーむ」

一応、そういうことになった。
だが、それはそれとして、ということで夫婦は交わった。結婚してからずいぶん経つが未だに愛のあるセックスができる良い夫婦だ。

それでも客を取った日は旦那もさすがにゴムを着用して、他人の精液で自分の濡れるのを避ける。
客が中出しをして夫が避妊するだなんて、なんだかなぁな気分にお互いなったが、今ではそういうのも慣れてしまった。
乳首ピアスも、自分とする時は頼むから外してくれと旦那は言うのだが、なんだかんだで千帆自身が気に入っているのでそのままである。
愛妻をさんざん痛めつけた見知らぬ男の精液が結合部を濡らす一方で、夫の精液はゴム膜の中に放たれたのだった。

 

翌日、『釣具屋のおじさん』のもとへ千帆は向かった。
古くて汚くて、やたらと猫の多い店で、店主の親父はいつも暇そうにしている。

「ねぇってば、おじさん、私のこと買って」
「うーん、地元民同士とはいえ一応は紹介所を通してもらわんとなぁ」
「もったいつけないでよ、今日もちゃんと例のアレ持ってきたからさ、お願い」

そう言うと昨晩搾りたての精液が入ったコンドームをぷらんと差し出した。
そのままぺちんと床へ叩きつけると踵でぐりぐりと、旦那の精子をすり潰すように踏みにじる。
釣具屋の親父はこういうよく分からないプレイが好きで、千帆もしぶしぶ付き合っていたりもするのだ。

「どう?」
「ああ、何度見てもいいね」
「さ、変なシュミに付き合ってあげたんだから一発しましょうよ」
「ったく仕方ないなぁ」
「で、今日はもう一つお願いなんだけどさ、今度からうちの娘の身体も売ることにしたからさ、おじさん、ちょっとお願いしてもいい?」
「おおっ、マリンちゃんか、もう売り始めるのかい」

マリンは店の入り口の影からひょこっと顔を出した。
この釣具店はちょうどマリンの通学路で、ランドセルを背負って登校中に毎日挨拶を交わしているだけに、互いに顔なじみのようであった。

「マリンちゃんもそんな年頃かぁ、やっぱりこの地域の女なんだねぇ」
「はいっ、よろしくお願いします!」
「そこにいるママに似てオマンコがユルユルじゃなければいいけどねぇ」
「こらぁ」

笑いながら母娘は釣具屋の奥の畳の部屋へ向かった。
服を脱ぎ捨てた親子の裸体を、釣具屋の親父はまじまじと眺め、交互に身体の具合を確かめたりした。
こうやって並べると処女のマリンとは対比的に、千帆の身体は色々な男たちに長年使い込まれた感じがする。

「じゃあ、さっそくしゃぶってもらおうか」
「よろしくおねがいします!」

元気よく挨拶をするマリンに千帆はくすりと笑った。
娘の前で売春をすることは今までも何度かあり、ペニスは見慣れたものだろう、今更物怖じなどはまったくしていない。
お遊びで客の精液を舐めさせたこともあった。しかし、こうしてフェラをする練習はろくにしていないため、ぎこちなかった。
一本のペニスを母娘で交互に愛撫し、売春婦としての技術を千帆は娘に教え込む。

「この裏の部分をね、舌でつつーってしてあげて、先っぽの部分をぺろぺろぺろって、」
「なんだか落ち着かねぇなぁ」

分かっていたことだが、幼い舌技では釣具屋の親父も射精できず、結局のところ千帆が膣で抜いたのであった。
腰を振る母親の姿をマリンはずっと眺めていた。

「ほらマリン、終わったからおじさんのオチンチンを舌で掃除してあげて」
「はあい」

竿の半ばのあたりまで銜え込むと、愛液と精液の混じった液体を唇でしごき取った。なかなか才能がありそうだと千帆は思った。
根元や玉は舌でペロペロと掃除をして、口の中に溜まった体液を一息でこくんと飲み込んだのであった。

「なんだかママの味とパパの味がする」
「あっ、あの人、なんだかんだ言ってマリンにフェラさせてたんじゃない」
「いやいや、もしかして本当にパパの味だったりしてな。つまり俺の種が当たっていたのかも」
「いいのよ。誰の種かは私にだって分からないけれど、私が産んだんだから私の娘であることに変わりないもの」

それから、毎日下校途中にマリンは釣具屋を訪ねてフェラをして抜いてから帰るようになった。
ほんの500円の小さなお仕事だが、家族を支えているんだという充実感をマリン自身も覚えているらしい。
他の男たちも援助ということでマリンの口に精液を放ち、マリンは次第にこの地域の女性になりつつあった。

 

地方には未だ頼母子講の風習が残っている地域がある。
頼母子講、それは地元の構成員でそれぞれ金を出しあって、ある程度まで溜まったら構成員のために還元してゆく機構のことだ。
この地域でも古くから似たような形のものが行われており、女たちが売春するたびに紹介所が何割かの金を上前としてハネており、取り纏め役の手元に一時蓄積されてゆく。
もともと漁村であったこの地域では、網が破けたり船が破損したりすると、そこから支援したりもしていた。

そればかりでなく、もちろん、子育ての支援に対しても使われてきた。
基本的に組織にとって構成員が増えることは望ましいことであり、逆に減少すれば衰退は免れない。
つまり、結婚、出産、育児というものは個人の幸福の追求というよりも、集落を維持するために「しなければならないこと」なのだ。
そして、わざわざ言語化しなくてもそれらを村民たちは理解しており、ならば子育てを支援することもまた「しなければならないこと」として責務を感じていた。
村人同士で乱交をし、女が孕めばそれは村のみんなの子供であって、村の未来であって、支えるのは当然という考えである。

近代的な貞操観念や婚姻関係が広まった今も、それらはこの地域で風習として残っている。

そして年末が迫ったこの日、年に一度の宴が開かれた。
漁協の宴会施設を使い、会合という名目ではあるがぶっちゃけた話が乱交である。
資金は溜められた金の一部から出されており、地元住民の多くがそこへ参加して、男は女を共有して親睦を深め合うのだ。

第一部の宴会が終わり、いよいよ第二部の乱交が始まろうとしている。
挨拶は紹介所のババア、こと、代々この主婦売春を取り仕切ってきたご老人。

「まあネ、今年も色々あってサ。うちの裏手に住んでたミヨコさんがサ、餅で喉つまらせておっちんだりしてヨ。
 あの戦争も乗り切ってきた同い年の仲間が亡くなってゆくとサ、なんだか寂しい気分になっちゃうネ」

お年寄り特有の空気の読まなさで会場はどことなく静かになってしまった。
肉棒は萎え、互いに顔を見合わせ、うーむどうしようか、といった雰囲気が漂う。

「まあネ、後は若いので楽しんでおくれナ。挨拶は孫娘に任せるからヨ」

女子中学生の孫娘がマイクを握ると舞台の中央へ走っていきなり上半身を脱ぎ、小ぶりな胸を元気よくさらけ出した。

「えー、みなさん!今年は本当にお疲れ様でした!男の人は海のお仕事を頑張って、女の人は身体を売って頑張って、みなさんの家庭も繁栄したかと思われます!
 そのおかげでこの×××町では今年一年で○○○人の新しい赤ちゃんが生まれました!来年もまたこの町が元気に回るように願って、今日はセックスを楽しみましょう!」

アイドルを目指しているだかなんだかで、エキセントリックな性格をしている孫娘がイエーイとばかりにパンティを脱ぎ捨てると乱交が始まった。
隣同士に座っていた夫婦は互いに手を振り「じゃあねアナタ」と裸になって抱かれに行く。
いくつもの笑い声や話し声に女たちの嬌声が混じりだし、肉と肉がぶつかる音、濡れた音が会場に響き渡る。

「あっ、お久しぶりです叔父さん。どうです洋子のアソコの具合は?」
「うーん、やっぱりユルいね。こうして使っててもまだまだ指何本か入りそうだし。まぁ排卵日だそうだから一応種は撒いとくよ」
「あっ、あっ、ねぇアナタ、やっぱり私、あうっ、ガバガバなんじゃない、うっ、んんっ、」
「だから、その、ちょっと口の悪い叔父なんだってば、うん」

「夏海さん、七海ちゃん連れてきたんだね。旦那さんはどこ行ったの」
「んっ、汐里さんのところへ、あっ、あっ、行ったみたいですよ、ああっ、すっかりパチンコ屋でのフェラが気に入っちゃったみたいで、あっ、」
「汐里のところへ?うーん、汐里は今ウチの家族の輪姦に混ざってるところなんだけどなぁ」
「うっ、あうっ、じゃあそれ見てオナニーでもしてるんじゃないですかね、あっ、ああんっ、」
「それは、その、なんだか不憫だね」
「私は私でいつも通り楽しんじゃいますよ、あっ、あひっ、やっぱり私、旦那よりっ、清彦さんのほうが、相性良いみたい、ああああっ、」
「ますます不憫だなぁ」
「いいじゃない、清彦さん、あっ、あっ、私っ、二人目はあなたので孕みたいのっ、あんっ、あんっ、出して、奥でいっぱいっ!」

「あんっ、あっ、マリン、どうしたのそのジョッキ?」
「釣具屋のおじさんにお酌したらね、ビールも飲めないだなんて可哀想だって言って出してもらったの」
「出してもらったって、ああんっ、それオシッコじゃない、んあっ、あっ、酔ってるのよあのオヤジ、あっ、」
「あいにくまだまだ潰れちゃいないよ。マリンちゃん、ほら、ママの前でぐいって呑んじゃえ」
「もう、ダメよマリン、あっ、あっ、いくっ、いっちゃうっ、」
「おおー良い呑みっぷりだマリンちゃん」
「なんだか甘くてしょっぱい」
「はぁ、はぁ、気持ち悪いっ、あっ、マリンがお腹壊しちゃったらどうすんのよ、はぁ、」
「どれマリンちゃん、そのジョッキ持ってあそこで乱交してる紹介所の孫娘のところへ行って挨拶してきな。お姉ちゃんのオシッコも飲ませてくださいってね。
 そうすりゃきっと笑ってくれるよ。来年からマリンちゃんも中学生だ、群がってる男たちの輪に入って一緒に腰を振ってきな、たぶんあそこがマリンちゃんの居場所になる」
「うん、お母さん、行ってくるね」
「はぁ、はぁ、ダメよマリン、行っちゃ、ダメ、」
「なあに大丈夫さ。もうマリンちゃんはこの町の女だよ。少しくらい無茶したってたくましく生きていけるのさ」
「もう、何言ってるのよ!マリン行っちゃったじゃない!」

「マリンを任せるには、おじさん、あなたみたいのなら安心だと思ってたのに」
「俺はもう歳だし糖尿の具合も悪いんだよ。数年後にはたぶんオサラバしてるし、十年後には確実にいない。
 だからマリンちゃんは俺とばかり仲良くするよりも、町の未来ある輪に飛び込むべきなのさ。大人になるためには人間関係を広く持った方が、いいんだ」
「…マリンには正直言ってあまりこの地域の風習に染まって欲しくはない」
「そりゃだいぶ手遅れだよ」
「そうなんだけどさ、私みたいな人生になったら大変よ」
「まあ大変だろうなぁ。なにせ、子供が増えるから家計が厳しくなって、稼ぐために売春しては子供を孕むんだから、そりゃ大変だ。
 でもどうだい?なんだかんだで子供がたくさんいるって、いいことだろう?最近じゃ自分の生活水準を保つために『産まない選択』だなんて言ってるが、
 子供を産んで初めて気付く幸せっていうのを、奴らはどうも勘定に入れてないように思えるね」
「そうなのかなぁ」
「ところでこの乳首ピアス、いいね。いずれマリンちゃんにもつけてやろうよ」
「やめて、おじさんに任せると間違えて釣具つけちゃうから」
「それいいね。マリンちゃんの平たい胸の先っぽに釣り針とか意外と面白そうだ」

千帆と釣具屋の親父の視線の先では、例の孫娘に教えられて腰を振るマリンの姿があった。
肉で繋がり合う過剰に濃密なこの町の一員になっていたのだった。

その地域では主婦売春が今も行われていて、女たちは今日も腰を振るのに忙しい。

 

 

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