飯島の回想<商店街シリーズ②>

その日、飯島酒店の後継ぎである飯島清は、御用聞きの最中にいきつけの
喫茶店『はるか』で一休みをしていた。当節十九歳。高校を中退し、あまり
素行が良いとはいえないこの少年を、喫茶『はるか』の女主人、佐古遥は
事ある毎に優しくたしなめていた。遥は三十一歳。離婚歴があるものの、
小さな子供を抱え、その細腕で店をきりもりしている。気丈に振舞ってはいる
が、時折見せる憂い顔が清にはたまらなかった。
(俺が、守ってやるよ遥さん)
何度、そう口にしようと思ったかわからない。しかし、彼女の世間体などを考え
るととても声にはならなかった。当面はこうやってちょくちょく『はるか』に顔を
出して、彼女の気を引くのが精一杯である。今も清はカウンターに座って、遥の
顔を呆けた様に見つめていた。そして、その熱っぽい視線に気付いた遥が問う。
「いやね、清君。あたしの顔に何かついてる?」
「え、い、いいや、別に。あっ、コーヒーおかわり!」
「おかわり!は、いいけど配達は大丈夫なの?」
「ああ、いいよ、いいよ。何かあれば親父がいるし・・・」
言葉を途切らせた清は、遥さんと一緒にいたいんだよ、と言いたかった。

しかし、彼女は自分よりも大人である。本気の告白も一笑に伏されてしまう
かもしれない。なにより、今までの関係が損なわれてしまう事が怖かった。
そうして、清は適当な所で切り上げ、名残惜しそうに『はるか』を後にするので
あった。

そんな悶々とした日々を送りながら、清はある日、いつも通りに『はるか』へ
足を運んだ。しかし、開いてるはずの店は何故か「準備中」となっている。
「おかしいな・・・」
外から店内を覗き込むと、店の奥で一瞬人影が見えた。
「なんだ、いるじゃん。よーし、ちょっと驚かせてやれ」
清の心にちょっとした悪戯心が沸き起こる。『はるか』は営業時間中、御用聞きの
納品がしやすい様に、裏口を開けてあった。それを心得ている飯島は、裏口に
回り込むと、こっそりドアを開けて店内へ侵入した。すると、居間の方から幾人かの
話し声が聞こえてきて、それは遥が一人ではない事を認められる。

(ありゃ、お客さんか。ん?あの声は・・・)
清は聞こえてくる声に、どこか馴染み深い物を感じた。そして、その声が佐藤
青果店店主、佐藤正の声であることを確認した。
(佐藤のおっさんか・・・何の用だ・・・・・?)
清は足音を消して居間へ向かう。半開きのドアからは室内灯によって人影が
揺らめき、それがさっき店の外から見た物である事も理解する。
(何してんだろう・・・)
清がそーっと居間の中を覗き込むと、そこには信じられないような光景が描か
れていた。
(あ、あれは!)
なんと、清にとっては淡い恋心を抱く憧憬の人、遥が、犬に様に這いつくばり、
後ろから佐藤の剛直によって、あられもなく菊門を貫かれていた。遥は額に
汗を滲ませ、腹の突き出た中年男に犯されたまま、低いため息を漏らす。
「ああ・・・・・佐藤さんの・・・アレ、太すぎて、遥壊れそう・・・」
「まだケツの穴は慣れないかな?遥ちゃん」
「でも、頑張るわ・・・ああ、お尻が・・裂けちゃう・・・」
そんな二人の淫らなやりとりに、清は愕然とする。

遥はタイトスカートを捲り上げ、パンティを膝まで下ろした状態で、尻を高く突き
上げていた。しかも、女陰ではなく、排泄器官である肛門を男茎で割られ、嬌声
を上げている。
(ああ・・・遥さんのケツの穴が佐藤のオッサンに・・・)
憧れの女性が見せる肛姦シーンにショックを受けた清は、二人に気付かれない
様にその場を立ち去った。
(くっそう、遥さん!俺の遥さんがあんな淫乱女だったなんて・・・)
裏口を出てからも先ほどの淫姿が頭から離れない。気が付けば泣いている。清に
とってはこれが初恋だった。その恋心はあまりにも無残な形で壊され、少年の心に
深い傷と嘲りを残す。
(淫乱女には淫乱女の扱いをしてやるぜ。見てろ、遥)
彼は遥への愛を憎しみに変え、稚拙な恋の決着をつけるべく、友人へ電話をかけた。
「俺だ。今、集まれるか?四人?上等だ、すぐ来いよ」
友人への電話の後、受話器を置いた清の頬に歪んだ笑いが浮かぶ。
(そんなにチンポが好きならハメてやるよ、たっぷりとな!)
数分後、二台の二人乗りバイクが爆音を立てながら、商店街のほうへ近付いて来た。
そして、清は彼らと合流して、喫茶『はるか』へと向かって行った。

「あら、いらっしゃい清君。お友達も一緒?」
彼らが『はるか』に着くと、店は準備中の看板も外され、普段通りに営業していた。
店内はコーヒーの香ばしい香りが漂い、遥の笑顔もいつも通りである。しかし、
遥はすぐに清の異変に気付いた。
「どうしたの?喧嘩でもしたの?清君」
清は涙目で、どこかふてくされている様な眼差しで遥を見つめている。遥の心配は
当然の物と言えた。しかし、清はそんな遥の心遣いを遮る様に言い放つ。
「佐藤のオッサンのチンポはどうだった?遥さん」
あまりにも突然な清の言葉に、遥の表情が強張った。すると、周りにいた清の仲間
らしき少年達が、嗜虐心を募らせた笑いを浮かべながら遥に近付いて行く。
「ケツの穴に嵌められてたんだって?すげえな、お姉さん」
「!!!」
遥は身の危険を感じて後ずさる。しかし、一瞬早く彼らの動きが速かった。
「いやあッ!」
遥は少年達に襲い掛かられると、両腕を掴まれながら居間の方へ連れ込ま
れていく。
「やめて、清君!あなた達もやめなさい!ああ、やめて!」
懇願する遥を尻目に、清は店の入り口に「準備中」の看板を掛け、店内から
人の気配を消した。

居間へ入るなり遥は押し倒され、次々に衣服を剥かれていった。五人の少年は
ブラウスを引き千切り、スカートと下着類も強引に奪うと両手足に一人ずつ付いて、
遥の自由を奪っていく。
「やめてえ!いやあ!許して!」
遥は獣心に滾った少年達に許しを乞う。しかし、彼らは淫靡な笑いを浮かべ、遥を
大の字に押さえつけると、剥き出しになった女園の批評に入った。
「おお、年増の割に綺麗なオマンコしてるな」
「結構、毛深いぜ。へへ、たまんねえな」
一回りも年の違う少年達の前に女を晒した遥は、羞恥のあまりに身を震わせる。
真っ白な肌が上気して、ほんのりと紅色に染まっていくと、遥の女園を正面から
見下ろしている清が、ズボンのベルトに手を掛けながら、こう言い放った。
「ハメるぜ、遥」
いつもならば、「遥さん」と人懐こい顔を見せる清が、自分を呼び捨てに、しかも
犯す、と言ったのだ。その豹変振りに遥は身を竦める。
「やめて、清君」
「うるせえ!佐藤にはケツの穴貸してやったんだろう!俺にもやらせろよ!」

遥はその言葉にがくり、とうなだれる。どこで知ったのか、彼は自分が佐藤と
そういう関係である事を知っているのだ。ここで、遥の抗いは止まった。
「オッサンに嵌められていたせいか、オマンコが濡れ濡れのままだぜ、へへ
、こりゃ、前戯はいらねえな」
清はそう言って遥の前に男茎を突き出し、二、三回しごくと、腰を沈めて遥の
剥き出しになった女園へあてがう。
「ひいッ!や、やめ・・・て」
男茎の先端で女唇を捲られ、女肉を探り当てられると、遥は最後の懇願をした。
しかし、清はにやついたまま、遥の腰を掴んで引き寄せる。
「いくぜ、遥」
言うや否や、ずぶり、と清の肉茎が遥の女芯を貫いた。
「うああッ!いやあ・・・」
遥が女の悲鳴を上げる。少しずつ送り込まれる少年の男茎は、彼女自身の肉襞
をじわじわと擦り上げ、熟女を官能の淵へ誘っていく。
「ああ、これが遥さんのオマンコか・・・」
「だ、駄目・・・抜いてえ・・お願いよ・・清君・・・」
遥の頬を一筋の涙が流れた。それは、清が自分に好意を持っていた事に、始めて
気が付いた悔恨の涙であった。

清は、己の肉茎が遥の女壷にしっかりと食いつかれている事を確かめると、
彼女の両足を肩に担ぎ、女の最深部へ向かって更に腰を送り込む。
「う、んん・・ん」
不躾な清の抽送に艶やかな声を出す遥。そんな熟女のため息が漏れると、
清がしたり顔で囃し立てた。
「へへ、奥で当たってるぜ、遥。キツキツだな、このオマンコ」
遥の果肉が自分の男茎をやわやわと包み、淫らな動きをする事に清は満足
している。そして、憧れの女性をモノにしたという達成感が、彼の興奮を最高の
レベルへ引き上げていった。
「おお、もういきそうだ。中に出すぜ」
挿入してから一分も経たないうちに、清は精の律動を男茎に感じる。自慰よりも
数倍の快感を得ている少年は、あまりの淫蕩さに感情がコントロール出来ないで
いた。それほど、遥の女肉は絶品だった。
「おい、清!中で出したら後の奴が嫌な気分になるじゃねえか!」
遥の手を押さえている少年が叫ぶ。しかし、清は猛り狂った様に腰を振ったままで、
仲間の言葉さえも耳に入らない様であった。

遥は清から顔を背けたまま、静かに若茎を受け止めている。理性を保っている
素振りをすることが、精一杯の抵抗であるからだ。しかし、彼女は確実に女芯が
潤み始めている事を感じている。
(いけない・・・・・このままじゃ、でも・・・)
自分の果肉が少年の若茎を求めて、変化していく事が怖かった。今にも腰を使って、
恥ずかしげも無く女陰を突き出してしまうそうな、自分の女が。その時、清がついに
男液の放出を開始する。
「うおおっ、は、遥・・さん」
清は男茎を遥の膣襞に擦りつける様に動かしながら、精の飛沫を放った。
(ああ・・・入ってきちゃった・・・清君の精液が・・ああ・・・)
遥は女壷に温んだ男液が注がれていく事を感じている。少年の飛沫は、数回に
分けて行われ、少年が最高の絶頂を迎えている事を物語っていた。今、遥の
女芯は、自身の蜜液と少年の男液が混じり合い、獣交の名残として淫らな音を
立てている。彼女にとって、唯一の救いは清が射精する瞬間、一瞬ではあるが
素の清に戻った事である。
『遥さん』
確かにそう言った。それは、清が自分への恋慕を示す物であり、わずかな希望でも
あった。

射精を終えた後、清は涙で濡れた遥の顔を窺う。まなじりが、ほんのり紅付いて
淫熟の色香が匂い立つようであった。同時に、彼の心に罪悪感が芽生える。
(俺は、やっぱりこの人が好きなんだ。愛しているんだ!)
謝りたかった。しかし、そんな清の心情を知らない仲間の少年が言う。
「交代してくれよ、清」
「あ、ああ」
仕方ない、といった感じでのそのそと遥の体から離れる清。すると、待ち侘び
ていた仲間の少年が遥の足の間へ体を滑り込ませる。
「へへ、遥さんっていったよね?俺、童貞なんでリードをよろしく」
彼はそう言って、すでに反り返った若茎を遥の女園にあてがい、清の淫撃で
開ききった女芯を貫いていった。
「はうッ!」
少年に花芯を貫かれると、遥はまた体を大きく仰け反らせた。いかに熟した女体
といえども、男茎の連続攻撃には慣れている訳ではない。しかし、彼女の女芯は
荒々しい抽送を、健気にも受けとめてしまう。
「おお!これが女のアソコか。へへ、ぬるぬるしてて気持ちいいや!」
遥を貫いた少年が感極まった様に叫んだ。両足を大きく割り裂かれ、女を穿たれる
憧れの女性を、清は悲しさで胸を一杯にしながら見つめている。
(ああ・・・遥さん、ごめんよ・・・俺がこんな事を考えなければ・・・)

「うッ、い、いくぞ!」
そう言って、二人目の少年が射精を終えると、三人目の少年が遥に覆い被
さっていく。その間、遥は空を見つめたまま、一言も喋らないでいた。ただ、
頬を伝う涙だけが、彼女の心情を物語っている。
(やめろ!やめてくれ!)
顔では平静を保っているものの、清は遥に群がる少年達に、今にも飛び掛
らんばかりの気持ちであった。しかし、清には彼らを止める勇気が無い。そもそも、
自分が言い出した事なのだ。勝手に募らせていた恋心が報われなかったという
だけで、仲間を誘って憧れの女性を輪姦しようと持ちかけた、そんな自分が何と
卑劣な人間であるのか、と自身を苛む清。そして、最後の少年が精を放った後、
ようやく遥は開放された。
「終わったぜ、清。どうする?まだやってく?」
「・・・・・いや、もういい。帰るぞ・・・」
うなだれながら、答える清。その時、手早く衣服を身に着けた少年の一人が、男液に
まみれた遥に近付いて、陰部をそっと指で開きながら言う。
「見ろよ、こんなにザーメン、出てるぜ」
遥の女壷からは少年達の男液が溢れ、女陰を伝い床にまで垂れていた。

遥は相変わらず、無反応であった。それを見た少年が戯れに、といった感じで
膣口から溢れ出た淫液を掬い取り、すぐ下の菊門へ塗りこんでいく。
「確か、遥さんはケツの穴でやるのが好きだったんだよな」
菊の蕾がやわやわと揉み込まれ始めた時、遥がぴくりと動いて弱々しく叫ぶ。
「や、やめて・・・もう、許して・・・」
「なに言ってんだよ、オカマ掘られ女が」
菊門を揉み込んでいた少年が遥を言葉で嬲る。すると、また彼女の頬を美しい
涙がつーっと伝っていく。
(遥さん!)
少年と遥の遣り取りを見ていた清は、思わず声を上げそうになる。しかし、どうし
ても足が動かなかった。そうしている内に、菊門を嬲っている少年が遥を
抱き上げ、四つんばいにさせるといよいよ菊門を本格的に責め始めた。
「ああ・・・やめてえ・・・」
遥は力なく哀願するも、少年は以外に細い指を二本揃えて、遥の菊蕾へ滑り
こませていく。
「ああーッ!」
「へへへ、すんなり入ったなあ。やっぱり、普段ケツでやってるだけはあるな」
遥の悲鳴にもお構い無しで菊蕾を嬲る少年。次第に菊肛から媚臭が立ち上がり
熟女の羞恥を誘った。
「随分、臭うな。遥ちゃんのケツの穴」
「ああ!言わないで!うう・・・ひどい」
少年に排泄物の臭いを嗅がれた事で、とうとう遥は泣き臥せる。ぱさっと黒髪が
切なげに揺れ、周りにいる少年達の嗜虐芯を煽っていった。

「ああ、お願い、もう・・・ほんとに・・・駄目!指は・・ああ!」
不意に遥が言葉を乱し始める。
「何、言ってるの?」
すっかり菊門嬲りに夢中になった少年が、指を激しく抽送しながら遥に問い掛けた
その時。
「ああーッ!」
切ない叫びと共に、遥の菊門を穿つ指の隙間から茶色い物体が放出されてしまった。
「うわッ!何だこりゃ、ク、クソだあ!」
少年が慌てて菊肛から指を抜くと、凄まじい音を立てて黄金がひりだされていく。
「いやあ!見ないで!お願い、見ちゃいやあーッ!」
香ばしい薫りを放ちながら積まれていく黄金の山。五人の少年は、それを所在無さげに
見つめているだけであった。
「うう・・・見ないでよ・・・ひっく、う・・・ん」
まるで子供の様に泣きじゃくる遥。しかし、一回りも年の違う少年達に、黄金の排泄シーン
を見られてしまった彼女のショックは大きかった。それとは反対に、段々気持ちが醒めていく
少年達。しかし、ただ一人、清だけは違っていた。
(遥さんのウンコが!しかもあんなに!)
フェチズムにも似た遥への憧れは、以外にも彼に正気を取り戻させていた。

「清、俺達帰るよ・・・」
「ああ」
清を除く四人の少年はそう言って、排泄物の臭いも生々しい部屋から立ち
去った。遥はまだ茫然自失のまま、がっくりとうなだれている。
「遥さん、お風呂入ってきたら・・・」
「うん・・・」
清は汚れた体の遥に風呂を勧めて、自分は汚辱の後片付けを始めた。窓を
空け入れ替えた空気は、先ほどまでの淫虐ショーがまるで幻覚だったので
は、と思わせる様な爽やかさだった。部屋を片付けると、清は遥を連れて浴室
へ向かう。すでに全裸の遥は清に支えられながら、弱々しく歩く。時折、思い出
した様にかぶりを振って、自分の身に起きた悲劇に涙を流していた。浴室に着く
と遥は小さな声で清に呟く。
「一人で洗えるから・・・」
尻肉周りに排泄物の名残を残しながら、遥は清を見つめる。これ以上の辱めは
やめて、と言っている様であった。
「俺が洗うよ。いや、洗わせて欲しい、遥さん」
遥はその言葉で、清がすでにいつもの少年に戻っている事を確信した。

狭い浴室内に二人が入り込むと、清は暖かいシャワーで遥の体に付いた汚濁の跡を
洗い流していく。荒々しく扱われた淫宴の跡が女体のあちこちに認められ、淫行の激しさ
を物語る。その跡を見る度、清は自分の心を責めた。
(ごめんよ、遥さん)
清は自らの手で、遥の体を優しく洗い流す。すると、不意に遥の口から、意外な言葉が出た。
「ごめんね・・・・・清君」
清は遥の言葉に胸が締め付けられる。
「なんで・・・遥さんが謝るんだよ。悪いのは俺だよ・・・」
ううん、とかぶりを振って遥は続けた。
「あたし・・・清君の気持ちはわかってたんだ。良く思ってくれている事・・・」
清は無言で聞いている。
「でもね、あたしは年も上だし、離婚もしてる。だから、清君の気持ちに応える事は・・・・・」
「言わないでくれ!」
突然、清が叫んだ。すでにその声は涙声になっている。
「・・・・・聞いて。あたしは佐藤さんだけじゃなくて、石井さんやその他の人達とも関係を
持ってるの。そんな女よ、あたしは・・・・・」
そこまで言うと、遥の肩が震えた。清はそんな彼女の背中を流しながら、言い返す。
「それでも、俺、遥さんの事、好きだから」
清は涙と鼻水で顔をくしゃくしゃにしながら、遥にすり寄った。シャワーの温みとは違う、
愛しい女性の温かみが、彼を幸福感に包む。

「・・・・・ありがとう」
遥が呟いた。清が仲間を誘って自分を嬲った事は、彼自身の歪んだ愛情表現と
いうことなのだろう。戯れに犯した訳ではなく、真剣な恋慕の結果としてこうなって
しまったのだと、遥は思った。そして、僅かばかりではあるが、その情愛を未来へ
繋ぎたいと考える。
「清君。良ければお店が暇な時、いつでも遊びにきてね・・・」
「・・・・・うん」
「お友達も連れてきていいわよ」
「そんな!もう、あんな事はしないよ!」
「そうじゃなくて、お茶を飲みによ。ふふ、嫌ね」
「ああ、それなら・・・・・沢山連れてくるよ」
清は遥が許してくれた事を知った。そして、これからも二人の間柄には、決して切れない
絆が紡がれていく事を期待して・・・・・・・・。

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