「はぁ……。やっと体育祭も終わったわね。」
学校内に流れる体育祭終了の校内放送を聴きつつ、姉ヶ崎寧々は浅い溜息をひとつついた。
同級生の少女達と比べても、一際大人びた雰囲気を纏っている面立ちには、先程まで僅かながらではあるが、憂いの色が浮かんでいた。
寧々は体育祭が好きではない。
どちらかと言えば明らかにインドア派の寧々だが、運動は得意ではないにしても、嫌で嫌で仕方がないという訳ではないつもりだ。
(早く帰って、お風呂入りたいな……。)
体操服から制服に着替える際に、汗を拭き取り制汗料で身嗜みを整えてはある。
それでも今日一日の運動で、何となく自分の身体が汗臭いのではないかと思えてしまい、自然と豊かな胸元に手を当てて、もう一度溜息をついた。
体育祭は普段の体育の授業と異なり、男女共同での開催である。
寧々の憂鬱の原因はひとえにその点にあった。
高校生になってから一層豊かに発育したその体躯は、その辺のグラビアアイドルの比ではない健康的で、かつ艶かしい色香を発していた。
毎年の体育祭では、短距離走等で寧々が走る都度、特にその豊かな胸の存在感ゆえに男子生徒からの露骨な視線が向けられている気がしてしまい、堪らなく恥ずかしかった。
「ふふっ……。でも、今年は少しだけ楽しかったかな?」
ふと頬を染めて、寧々は本当に嬉しそうに笑顔を浮かべた。
彼女は愛しい恋人の事を思い出していた。
「私を、貴方のそばに置いて欲しいの……。」
精一杯の勇気を振り絞って、自分の想いを打ち明けたあの日の事は今でもはっきりと覚えている。
今日の体育祭は、彼と交際するようになってから初めての体育祭だった。
寧々自身の体育祭は、体操着で男子もいる前での運動が、どうしても気になってしまうのは相変わらずではあったのだが、それを割り引いても、愛しい恋人の処へ応援に行く時間を割けただけで、今日一日は、自分にとっては良い想い出になる一日だったと思う。
恥ずかしがる恋人をからかう様に、頭を優しく撫でた時の彼の反応を思い出す。
照れ臭さを誤魔化すように、彼は明日の祝日に、寧々をデートに誘ってくれた。
そんな事を思い出すうちに、思わず、これ以上無いくらいの幸せそうな笑みが浮かぶ。
「姉ヶ崎さーん。悪いんだけど、このライン引き、体育館の用具倉庫に置いて来てもらえる?」
幸せな思考に酔う寧々の思考を現実に引き戻すように、クラスメートで放送委員の妬美が声をかけてきた。
彼女自身、放送委員の機材を片付けている最中らしい。
「うん。わかった。じゃあ、こっちは私が片付けておくね。」
クラスメートの頼みを快く引き受けた寧々は、ライン引きを転がしつつ用具倉庫へと向かった。
「きゃっ!?」
用具倉庫に入り、倉庫の奥にライン引きを置こうとした瞬間、寧々は背後から強い衝撃を受けた。
よろけた際に、片隅に敷かれていたマットの端に足を取られて転んでしまう。
「えっ!?何……?」
困惑している寧々の視界の片隅で、用具倉庫の扉が、何者かによって閉じられた。
倉庫の中が一瞬、暗闇に閉ざされたが、すぐに照明が点けられる。
訳もわからずに、周囲を怯える小動物のように見渡した寧々は、
初めて、自分を取り囲むように立っている4人の男子生徒の存在に気が付いた。
ライン引きを置いたら、すぐに帰るつもりだったため、まさかこんな事になっているなど夢にも思わなかったが、暗がりの中に潜んでいた彼らの一人から、自分は、突き飛ばされて倒されたことを理解して、無意識のうちに左腕で胸をかばう様にマットの上を後ずさりする。
「いつもエロい身体だと思ってたけど、こうやって見るとやっぱ堪んねーな。」
欲望を全く隠そうとしない口調で、舌なめずりをしつつ近付いて来た男が、
クラスメートである妬美のボーイフレンドである池田だと知り、寧々は驚愕した。
「や、池田君。な、何のつもりなの、これ……?」
「何も糞もねーだろ。いつも二年坊の彼氏を散々楽しませているんだろ?
だから今日は俺たちにも楽しませてもらおうってことさ!」
怯える寧々をあざ笑うような言葉を吐き捨てると、池田は強引に寧々の身体にのしかかり、
手足を押さえ込みにかかった。
「嫌!嫌!嫌ぁぁぁぁぁ!!誰か助けて!!誰かぁぁぁ!!!」
男女の力の差は如何ともしがたいのだが、形振り構ってなどいられなかった。
夢中で手足をじたばたと暴れさせて、寧々は必死で悲鳴をあげた。
誰でもいい。誰か近くを通りかかって。
しかし、いじらしいばかりの寧々の抵抗は、池田の怒りを買ってしまう。
「うッ!?」
乾いた音が、薄暗い体育倉庫に響き、寧々の悲鳴や手足の抵抗が一瞬で止む。
池田は拳で寧々の頬を二度、強く殴りつけたのだ。
幼かった頃は、お転婆で、いたずらが過ぎて、母親に叩かれたこともあったが、年頃になってからは、真面目で思いやりある性格に育った寧々は、誰かから叱られる意味で手をあげられたこと等皆無だった。
まして、視界が真っ暗になり、声をあげることも出来ない暴力に晒されることなど。
「どうせもう処女ってわけでもねーんだろ?
あんまりウダウダ手こずらせると、次は本気でぶん殴るぞ。」
嫌だ。好きでもない異性に無理やり犯されるなんて絶対に嫌だ。
しかし、寧々の心とは裏腹に、突然、まったく不慣れな暴力に晒された寧々の四肢は、恐怖と痛みですくんでしまい、小動物のように震えるしか術がなかった。
池田の右手がセーラー服の上着をまくり上げようとすると、心からの拒絶ゆえに、寧々の手はそれを無意識にでも押しとどめようとする。
すると、池田はもう一度拳を寧々の眼前に振り上げる。
「ひっ!」
また殴られる。先程の目がくらむような痛みを思い出し、今度こそ寧々は抵抗する力を失ってしまった。
「うっ……。うぅ……。――――君、ごめんね。……ごめんね。」
恐怖と悲しみ、そして消えてしまいたくなる程の恥ずかしさから、寧々はすすり泣きながら、愛しい恋人にただ詫び続けた。
池田は、抵抗しなくなった寧々のセーラー服を、胸の上まで一気にまくり上げる。
豊満な乳房を包んだブラジャーが男たちの好奇の目に晒される。
「すげぇ。俺、こんなエロいおっぱい初めて見るわ。」
池田のとりまきらしい、小太りに眼鏡という冴えない風貌の男子生徒が欲望を抑えられない様子で寧々の乳房を凝視する。
寧々にとっては、同級生の女子達と比べて、可愛らしいデザインが少ないため、
乳房を綺麗に保持することを優先した3/4カップ型の白いレースのブラジャーだが、
池田達にとっては、他の女子生徒には無い、大人びた色香を一層誘う結果となってしまう。
池田は、ねっとりとブラジャー越しの柔らかな感覚を楽しむと、ブラジャーも乱暴に引き上げた。
「……嫌。……もう、許して。うっ、うう……。」
愛しい恋人だけにしか見せた事がない乳房が、男たちの欲望に晒された。
豊かな乳房と、それを引き立たせるような薄めの色合いの乳首を、池田は寧々をいたぶるように、手のひらで弄び、全体に涎を塗りつけるように舐め回した。
「……き、気持ち悪い。嫌ぁぁぁぁぁ。」
「いい加減、楽しもうぜ。それともデカイ胸の女は不感症だってか?」
寧々は子供が嫌々をするように、夢中で首を横に振る。乳房を感じないわけではない。
それでも、こんなやり方では恐怖と嫌悪感しか先立たない。
「まあいいや。どこまで我慢出来るか試してやるわ。」
暴力に怯える寧々が見せた僅かな抵抗として、胸への愛撫の間に閉じていた脚を強引に腕力で押し開くと、めくり上げたスカートの下から暴かれたブラとお揃いの落ち着いたデザインのレースじのショーツを、弱弱しい抵抗にも構わず、強引にひき降ろした。
「あんだけ彼氏と盛ったみてーにイチャついてるから、もっと使い込んでると思ったのに、結構綺麗なおまんこじゃん。ははははは!」
池田はいたぶるように寧々にいやらしい言葉を浴びせると、秘所に指を這わせ始める。
最初は周囲を愛撫していたが、程無く欲望に耐えられぬように、人差し指を秘所の中に差込み、前後に出し入れを始めた。
「痛い……。痛い……。嫌……。嫌だよぅ……。」
下半身から全身に広がるような嫌悪感から、寧々は幼子のように泣きじゃくる。
あるのは恐怖と嫌悪感だけで、快楽など感じられるはずがない。
「なんだこいつ。身体はエロいけど不感症かよ。」
一向に潤わず、愛撫を受けた箇所が痛々しく擦れただけの様子の秘所に苛立つように池田は寧々の股間に顔を寄せると、秘所に向かって二度、三度唾を吐きかけた。
「まあいいや。意地張って痛い思いするのはそっちだからな。」
下半身をむき出しにした池田は、既に腹に付かんという程に立ち上がった肉棒を寧々の秘所にあてがうと、塵ほどのいたわりも見せずに、一気に根元までねじ込んだ。
「ぎ……ぎぃっ……い……痛ッ……ぐぅッ……。」
ほとんど濡れていない秘所を、無遠慮に犯された寧々は、身体を弓なりに反らせて、あまりに強烈な痛みに目を見開き、悲鳴もろくに上げられぬほどの苦しみに全身を襲われて、陸に打ち上げられた魚のようにぱくぱくと口を開いた。
涙が次から次に溢れ出し、頬を濡らしている。
「痛いッ……!や……め……て……。うぐ……や……だ……。」
「うへーっ。すげえぞこいつ。まるで処女みたいにキツイわ。」
苦しみ息も絶え絶えな寧々の様子等、まったくお構いなしで池田は腰を動かし始める。
ぴったり閉じた秘肉を押し割るように、肉棒を奥までねじ込んでから、次には秘所から引き抜く寸前まで、戻すと、再び最奥まで肉棒を勢いよくねじ込む。
そのたびに、あまりの痛みから、寧々の弓なりに反った身体がびくんと震える。
「ぎぃっ……。い、痛いっ……。お願……い……ゆっく……あがぁっ!」
「あーん?聞こえねぇな。もっと犯してくれってか?ははははは!」
息も絶え絶えで、最早、痛みから逃れる嘆願の言葉を、かすかに漏らす寧々の様子に嘲笑を浴びせかけ、池田は腰を一層激しく動かす。
寧々の身体は、完全に抵抗する力を失い、池田のピストン運動に合わせて、上半身が壊れた人形の様に、がくがくと動いた。
豊かな乳房が、上下左右にぶるんぶるんと振られ、すすり泣き、懇願の言葉を漏らす寧々の様子に、一層欲望を駆られた池田の右手が、乳房を鷲?みにした。
池田の手に余る豊満な乳房を、そのまま潰すように握りこみ、指の間からこぼれた乳首を、血を出さんという程、強く歯を立てた。
「あぐっ……!痛い……い……たい……よぅ……。」
愛撫とさえ言えない、寧々の苦悶を煽るような行為の連続に、寧々はただ、許しを乞い、嗚咽することしか出来ない。
乳房をいたぶるように犯すことに飽きると、池田は寧々の腰を浮かして強引にまんぐり返しの姿勢を取らせると、そのまま左手で顔を押さえつけて唇を奪った。
「嫌っ!キスはやめて!!」
もはや抵抗らしい抵抗の力を完全に失いながらも、無意識にも歯を噛みしめて、寧々は池田の舌が口内に侵入することを拒んだ。
池田は、寧々の健気な抵抗をあざ笑うように、唇と舌で寧々の可憐な唇の表面を、意図的に涎まみれにするように嘗め回してから、再び唇を重ねると、片手で寧々の鼻を強くつまんだ。
鼻で呼吸が出来なくなった寧々が、堪えられずに口を開くとともに、池田の蠢く舌とこの機会を狙って溜め込んでいた唾液が流し込まれる。
「うぅっ!……やぁっ……おぇぇ……。」
それでも池田は唇を離さない。
寧々の秘所を激しく蹂躙しながら、彼女の頭を抱えて口内を犯し尽くす。
「うぐっ……。ごくっ……。うぇ……もう、嫌ぁぁぁ。」
拒んでも拒んでも、まとわり付くような犯され方に耐えられず、寧々が口内に溜め込まれた池田の唾液を飲み下したことを確認すると、池田は寧々の唇を解放した。唇の周りは溢れた涎で濡れ光っており、未だに溢れ続ける涙と混じって、寧々の美しい顔立ちに淫靡な化粧を施している。
「池田さん、俺もう我慢出来ないっすよ。早く変わってください。」
寧々を犯している池田に、取り巻きの一人が懇願する。
取り巻きである男子生徒三人の股間は、ズボン越しでもはっきり判る程勃起している。
今にも失われそうな意識の中で犯され続ける寧々の意識の中で、更なる絶望を認識させられる。
(……ごめんね。 ―――君。……もう、わたし、貴方のカノジョにはなれない。)
寧々に落度は皆無なのだが、寧々は犯された自らを責めてすすり泣くしかない。
「はぁっ!きつくてお前の膣内最高だぜ。姉ヶ崎ッ!」
寧々の秘所を激しく出入りし続けた肉棒は、二人の汗と、池田が秘所に吐いた唾が混じって、ぬらぬらと濡れているが、寧々の秘所は、身体を護るために生理的に分泌された愛液以外、未だにほとんど潤いもなく、乱暴に動く肉棒にめくり上げられた秘唇が真っ赤に腫れ上がり、痛々しい様子を見せている。
「かはっ……!うぅっ……。」
嗚咽の合間に、時折痛みに耐えかねて漏れる言葉だけで、寧々は悲鳴すらあげられない。
このまま意識を漆黒の闇に落としてしまいたいと願う寧々の意思は、豊満な肉体を蹂躙する池田の言葉で、現実に引き戻された。
「ああっ!イクぞ!……中で全部出してやるからな!喜べよ!!」
「……!嫌、嫌、嫌ぁぁぁぁッ!!中はやめて!!お願いっ!!!」
壊れた人形のように、蹂躙されるままだった寧々が、最後の力を振り絞るように懇願の悲鳴をあげた。
信じられない。
心の中を全て絶望で塗りつぶされた先から、もう一度悪夢を最初から見せられるような絶望と悲嘆が寧々の心を埋め尽くした。
あなたのそばに置いて欲しい。
その言葉通り、順調に愛を育んだ。
優しいけれど、少し押しの弱い彼のために、室内プールに誘われた時には、自分一人の好みだったら絶対買わないような大胆なデザインの水着を着て見せた。
彼の好みだって知っていたから。
自分のわがままを聞いてくれて、室内プールの後で、近くのプラネタリウムにも立ち寄ると、すっかり陽も落ちてしまっていた。
帰り道、彼に求められて、拒みきれずに入ったホテルで、初めて異性に全てを許したこと。
初体験では、彼の全てを膣内で受け入れたが、それからのセックスでは、彼は寧々のことを、何よりも大切にしてくれた。
もちろん避妊についてもだ。おざなりにして、一番辛い思いをするのは女性である。
寧々には彼の思いやりが泣きたくなるくらい嬉しかった。
それなのに、この男は、全く違う。
下半身が痺れるように痛い。自分の膝が肩に当たるくらい、身体を押し曲げられて、目の前で押し開かれた秘所に、醜い肉棒が出入りしている様は悪夢そのものだった。
「イクぞ!ああっ、奥に当たってるッ!!いいかッ、子宮で受け止めろよ!!」
「ごめんなさいっ!許して!何でもします!!中だけはやめてぇぇぇぇ!!」
寧々は泣き叫びながら、思いつく限りの懇願の言葉を叫んだが、肉棒の動きが止まることはなかった。
やがて、自分でも何を言っているか判らなくなる程、必死になって懇願する寧々の下半身に、暖かい塊が流し込まれるような違和感が伝わった。
「ああッ!出てるぞ。姉ヶ崎!まだまだ出るッ!!」
「嫌!嫌!抜いて!!抜いてぇぇぇぇぇ!!」
絶望感に押しつぶされた寧々は、膣内の奥にじわりと広がっていく、精液のほとばしりを感じつつ、ぐったりと全身の力を失った。
寧々が力尽きて、もはやうわ言めいた嘆きを漏らす間も、池田は最後の一滴まで子宮に注ぎ込むように、肉棒をえぐり込み続けた。
ようやく欲望の全てを吐き出すと、下卑た笑いを浮かべて、寧々の身体を解放した。
労わりの欠片も無い行為の果てに、寧々の下半身は力を失い、強引にこじ開けられた秘肉は、肉棒の痕跡を残すように赤く腫れ上がったまま開き、いまだ身体中に残る苦痛のために、寧々が無意識にぶるっと震えると、開かれたままの秘所からは、どろりと、ほとんど固体のような程の粘度を持った濃厚で黄色がかった精液が、膣内で収まりきらぬとばかりに溢れ出てきた。
「……ごめん……ね。……ごめん……―――君。……許し……ぐむぅ?」
「最高だったわ。姉ヶ崎よぅ。」
ぐったりと、焦点も合わぬ瞳でうわ言を漏らすだけしか術が無い寧々の顎に手をやり、
もう一度池田は唇を犯した。
「彼氏とは一回ヤって終わりな訳ないんだろ?こんなエロい身体してるんだからよ。」
寧々の意識は、遂に闇の中へと落ちていった。
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